E00ファイルとデータ形式
GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。
概要
E00ファイルは、ESRI(Environmental Systems Research Institute)が開発した ArcInfo ソフトウェアで使用されるエクスポートファイル形式です。このフォーマットは、GIS(地理情報システム)データを異なるシステム間でやり取りするために設計されており、ArcInfo カバレッジやグリッドデータを含むさまざまな GIS データを格納することができます。E00 ファイルはテキスト形式で保存されており、圧縮レベルに応じて異なる拡張子(E00、E01、E02…)が付与されることが特徴です。データの転送やアーカイブのために用いられることが多く、特に ESRI のソフトウェアと互換性があります。

データフォーマットの概要
E00 ファイルには、以下のような GIS データの主要要素が含まれます。
- ARC(アークデータ):ライン情報(道路、河川など)
- PAL(ポリゴンデータ):エリア情報(行政区、土地利用区分など)
- LAB(ラベルポイント):ポリゴンの属性情報を持つポイント
- TIC(タイポイント):座標基準点
- NOD(ノードデータ):ラインの交点情報
- CNT(ポリゴンの中心点)
- GRD(グリッドデータ):ラスター形式のデータ(標高データなど)
長所
- 汎用性が高い:ArcInfo や ESRI 製品間でのデータ交換が容易であり、一部の他の GIS ソフトウェア(QGIS など)でもインポート可能。
- テキスト形式で可読性が高い:データを直接確認・編集できるため、エラー修正やデータ管理がしやすい。
- データ圧縮・分割が可能:大規模な GIS データを複数のファイルに分割して保存・転送できるため、システム間のデータ移動に適している。
- 長期保存に適している:バイナリ形式と異なり、古いデータを新しいシステムに移行しやすく、データの互換性を保ちやすい。
短所
- 古いフォーマットであり、現在では非推奨:ESRI は Shapefile(SHP)や Geodatabase(GDB)を推奨しており、新しい GIS ソフトウェアでは E00 のネイティブサポートが減少している。
- データ量が増えると処理が遅くなる:ASCII テキスト形式のため、データが大規模になるとファイルサイズが大きくなり、処理速度が低下する。
- データの取り扱いが複雑:ArcInfo カバレッジ形式の概念を理解していないと、データの解析や変換が難しく、インポートには専用ツールが必要となる。
- ESRI 製品以外のサポートが限定的:一部のオープンソース GIS ソフトウェアでは E00 の読み込みが可能だが、完全な互換性は保証されていないため、データの変換が必要になる場合がある。
応用シーン
E00 ファイルは、主に ESRI の ArcGIS 環境や旧 ArcInfo ワークステーションで利用されます。E00 は、異なる ArcInfo 環境や、他の GIS ソフトウェアとのデータ交換に使用されます。 大規模な GIS データ(道路ネットワーク、地形データ、土地利用データなど)を他のユーザーに転送する場合に使用されます。 旧 GIS データを新しいフォーマットに変換する際の中間フォーマットとしても使用さます。
例
- ImportFromE00 (E00 からインポート) の例 1 (Python ウィンドウ)。

- ImportFromE00 (E00 からインポート) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)。

ファイルの開き方
- [ArcInfo Export(E00)]を実行します。

- ソフトウェアで E00 ファイルを開く。

関連 GIS ファイル
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QLR
参考
- https://desktop.arcgis.com/ja/arcmap/latest/tools/conversion-toolbox/import-from-e00.htm
- https://www.mapcom.co.jp/support/hint/export/hint5.htm
- https://x.com/ktgis/status/779320131163787264
- https://desktop.arcgis.com/ja/arcmap/latest/manage-data/coverages/importing-an-arcinfo-interchange-file.htm