KMZ (Keyhole Markup Language Zipped)ファイルとデータ形式
GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。
概要
KMZ は、地理空間データのファイル形式であり、KML(Keyhole Markup Language)ファイルの圧縮版です。KML は Google によって開発された標準化されたマークアップ言語で、地理空間情報を表現し、Google Earth や Google Maps などの地図アプリケーションで表示するために使用されます。KMZ ファイルは、KML ファイルとその関連リソース(画像や 3D モデルなど)を圧縮することによってファイルサイズを小さくし、転送や共有を容易にします。
データフォーマットの概要
KMZ ファイルは ZIP 形式の圧縮アーカイブで、内部には 1 つ以上の KML ファイルと関連リソースファイル(画像、3D モデルなど)が含まれています。
- KML ファイル: 地理データの中心部分を記述し、XML 構文を使用してランドマーク、パス、ポリゴン、オーバーレイ画像、3D モデル、ビュー設定などを定義します。
- 付随リソース: オーバーレイされた PNG や JPEG 画像、3D モデルの COLLADA(.dae)ファイル、関連するテキストやデータファイルなど。
長所
- ファイルサイズが小さい: KML とそのリソースファイルを圧縮することで、KMZ ファイルはファイルサイズを大幅に削減し、共有や保存が容易になります。
- 多様なリソースのサポート: 埋め込まれた画像や 3D モデルなど、データの視覚化をより表現力豊かにします。
- 使いやすさ: KMZ ファイルは、KML/KMZ フォーマットをサポートする地図ソフトウェア(例えば Google Earth)で直接開けるため、閲覧やナビゲーションが簡単です。
- オープンフォーマット: XML ベースで、解析や編集が容易であり、アプリケーションの開発やカスタマイズに適しています。
短所
- 複雑さ: ファイルに埋め込まれた多様なリソースが原因で、ファイル構造が複雑になる場合があり、初心者には理解が難しいことがあります。
- レンダリング性能: 高解像度の画像や複雑な 3D モデルを含む KMZ ファイルは、リソースが限られたデバイスでは読み込みが遅くなる可能性があります。
- 編集のしにくさ: 圧縮されているため、KMZ ファイルを直接編集するには解凍してから再圧縮する必要があり、単一の KML ファイルほど簡便ではありません。
- サポートの制限: 一部の GIS ソフトウェアでは KML/KMZ のサポートが不十分であり、フォーマットの互換性に問題が生じることがあります。
応用シーン
KMZ ファイルは、カスタムデータ(例: 観光ルート、自然保護区、都市基盤施設など)を Google Earth などの地理情報アプリケーションに重ね合わせ、より直感的な視点を提供するために広く使用されています。政府や研究機関は、KMZ フォーマットを使用して環境データ、災害分析結果、交通流量などの情報を共有し、他のユーザーや専門家が KML/KMZ をサポートするソフトウェアで簡単に確認・分析できるようにしています。また、KMZ ファイルに 3D 建物モデルを埋め込むことで、ユーザーが都市計画や建築設計などのプロジェクトを 3D ビューで見ることができます。
例
- KMZ ファイルのスタイル例。
- ストリートビュー用 Google Earth KMZ のエクスポートダイアログ。
ファイルの開き方
- Google Earth に KMZ ファイルを読み込んだ例。
- Google Earth に KMZ ファイルを読み込んでストリートビューを表示した例。
関連 GIS ファイル
KML
JSON
SHX
GeoJSON
参考
- https://iric-gui-user-manual.readthedocs.io/ja/v4_jp/03/03_10_07_kml_streetview.html
- https://ja.wikipedia.org/wiki/KMZ
- https://learn.arcgis.com/ja/projects/create-a-kmz-dataset/